行列の挿入と削除

　行列（入れ子のリスト）の挿入と削除を考えます。
　先ずは削除、

(define (delete-row lst (pos -1))
  (if lst (pop lst pos))
  lst)

　pop だけでも良いのですが、非破壊にしたかったので。
　そして、挿入

(define (insert-row (lst pos (item '()))
  (let (len (length (lst 0)))
    (push (apply append (dup (list item) len)) lst pos)))

　item をわざわざ list しているのは、空リスト '() や空文字列 "" も item に使いたいからです。
　今さら何故、こんなことを？
　それは、次の関数を見ればわかるかも、

(define (delete-end-null-row lsts)  
  (while (and lsts (for-all (fn (x) (and (or (list? x) (string? x)) (empty? x))) (lsts -1)))
    (pop lsts -1))
  lsts)

　動作させてみましょう。

> (setq lsts '(("" "1" "")("2" "" "")(() () ())("" "" "")))
(("" "1" "") ("2" "" "") (() () ()) ("" "" ""))
> (delete-end-null-row lsts)
(("" "1" "") ("2" "" ""))
> 

　こんな感じで、空文字列か空リストだけの行を後ろから削除します。
　後は、列の削除関数を、、、作りません（笑）。
　こうすれば良いからです。

> (transpose (delete-end-null-row (transpose lsts)))
(("" "1") ("2" "") (() ()) ("" ""))
> 

　前述の delete-row と insert-row も同様です。
　さて、行と列を合わせて、

> (delete-end-null-row (transpose (delete-end-null-row (transpose lsts))))
(("" "1") ("2" ""))
> 

　ちなみに、

> (setq lsts '(("" "1" "")("2" "" "")(() nil ())("" "" "")))
(("" "1" "") ("2" "" "") (() nil ()) ("" "" ""))
> (delete-end-null-row (transpose (delete-end-null-row (transpose lsts))))
(("" "1") ("2" "") (() nil))
> 

　nil は、削除しません。データかもしれませんからね（笑）。
　さて、何故これらの関数を作ったのか？
　gs:table のテーブルから取得したデータを編集するためです。
　gs:table-get は、全テーブル・データをリスト化します。
　保存する際に、後の空文字列だけのリストは不要でしょう？
　そして、delete-row と insert-row は、もちろん、行や列の挿入／削除用です。
　さあ、これで CSV Viwer を CSV Editor にするための準備は、整った？

　以上、如何でしょうか？